いつからか、Youtubeにやたら編集がこなれているYoutuberが出現し始めた。
筆者の臭覚だとそれらは総じて「業者感」しかないので少し見ては「またか」と離脱するのであるが、調べるとヤラセという疑惑は多数出ているようだ。
そこについて個人的な見解を書こうと思う。(100%ではない&特定のチャンネルを指して述べることはしない)
個人的な結論としては「ガチもあるけど、けっこうヤラセじゃないか?」と思っている。
アフィリエイトの主戦場は2020年頃から完全にSNS & 動画へ
筆者は昔広告業界にいた。
ウェブ広告やアフィリエイトにも噛んでいたので、そこらへんの事情はそこそこ把握しているつもりだ。
アフィリエイトで言えば、Youtuberが目立ち始めた2015年頃から徐々にブログ(サイト)アフィリエイトの雲行きが怪しくなっていた。
実際、定期的なグーグル検索のアルゴリズム変更で順位変動の煽りを受け筆者が管理していたサイトもずいぶん飛ばされた。
一時期、中国人業者が自社商品のレビューなどをブロガーに依頼するというものがかなりあった。
うちにも良くきていたが、Yotuberに広告予算が流れていくと共に音沙汰無しだ。
ブログアクセスは外からは見えないため、業者はキーワードの検索ボリュームを調べビッグワードで上位表示されているブログやサイトに直接問い合わせをしていた。
Youtube動画だとチャンネル登録者数と再生回数で外から戦闘力が簡単に測れるのでずっとわかりやすい。この状況はおおむね予想できていたことではある。
2020年頃はもう「いまからブログアフィやるか?」と思うほどにSNSや動画がアフィリエイトの主戦場になっている。
ちなみに過去にアフィで儲けたけど、落ちた人は大体「教える側」に回る。
とはいえ今更「アフィブログはまだ稼げる!」とか言ってる人がいたら正直ちょっとキツい。
奇跡的に動画からまたブログに回帰するか?というと、そこもわからない。
検索エンジンがある以上、ブログやサイトも特定キーワードで上位が取れるならコンバージョンはあるが、状況はかなり厳しい。
Youtuberとして参入しつつどう他ジャンルを攻めるか
ブログやサイトでのアフィリエイトが芳しくないとなれば、個人はもちろん法人でやっているところもそれなりに振る舞いを考え直さないといけない。
しかし、Youtuberはブログやサイト以上に「個人であること」が強調される傾向にある。
となると「1人物につき1ジャンル」という制約を受けやすい。
これはどういうことかと言うと「偽りの人物を演じていくつものチャンネルを持てない」ということだ。
ここで一度ブログやサイトアフィリエイトのことを書いておきたい。
知らない人も多いが、ブログやサイトのアフィリエイトでは「男性なのに女性を演じてブログを書いていたり、女性なのに男性を演じてブログを書いている」という事が普通にある。
サイトM&Aもあるし、売り出された個人ブログを買った時点でもうそいつではない誰かが運営することになる。
個人・法人問わず「さまざまなジャンルのサイト・ブログを大量に保有・管理して保険をかける」という作戦が一番安定的に売り上げを作る正攻法であった。
なぜなら検索順位の変動でいとも簡単に収益がゼロになりかねないからだ。
2016年頃にポコポコ湧いてきたキュレーションサイトは個人サイトというより雑誌みたいな大型メディアとして「外注バイトに記事を書かせて鬼のように巨大サイトを構築し(検索エンジンからの)サイトの信頼・評価を高め検索上位を独占しまくる」という戦法だった。
これがうまくいきすぎてDeNAのWelqなどはあまりに検索上位を奪ってくるため「アフィリエイター狩り」として恐怖されていた矢先、記事の粗製濫造が過ぎて問題となり下火になった。
このように、収益を安定的に上げるには常にどこかで「数の暴力」が欠かせない。
ブログで言えば記事数、Youtubeで言えば動画投稿数。
しかし、それ以前に「よくアクセスされるブログやチャンネル自体が1個よりも100個あればそれが良い」という世界なのである。
そこでYoutuberに戻ると、顔出しして動画投稿すると制約が多く、他ジャンルに手を出すことが難しくなる。
- Vtuber
- ゆっくり解説
- タロット占い
- 切り抜き
- 文字スクロール(今は完全に淘汰された)
制約を受けずに数を増やしたいなら、これらみたいな選択肢になってくるだろう。
しかしこれら表現では人が見たがるような「生々しいドキュメンタリー感」が出せない。どうしてもエンタメ枠な感じがしてしまう。
そこで出てきたのが「顔出し無しの生活晒し系Youtuber」だと筆者は考える。
この理屈だと動画に出ている人は雇った(あるいは内部の)役者である。となると運営はある程度人を雇えるくらいの組織感はあるということになる。
素人の個人っぽいチャンネルでどう違いを出すか
とはいえ顔出し無しの生活晒しなど、そこらへんの素人の個人もやっている。
それら個人のチャンネルと変わらないなら、差別化できないので注目されにくい。
しかし、業者臭漂う暮らし系のYoutuberはどこか共通した空気感がある。
- ターゲットがわかりやすいチャンネル名
- 動画の構成が上手すぎる
- 間の取り方(編集)が上手すぎる
- 動画タイトルのキーワード選定が上手すぎる
- 投稿動画のネタ選びが上手すぎる
- 登録者や再生回数が伸びているのに淡々としすぎている
何をどう見せれば視聴者にウケるか?を最初から掴んでいる素人はもはや素人ではない。
動画タイトルには「この複合ワードで上位行きたいんだな」と思われるキーワードを毎回差し込んでいる。
プロ並みのクオリティかつ確立された動画スタイルで最初から連投している点で「後ろに何かいそう」という雰囲気が漂っている。
もちろん元々映像やデザインを勉強していた故の「天才的にできる個人」もいるとは思うが、なぜあれほどまで動画の空気感が似るのかと考えると、やはりフォーマット通りに量産しているのではないか?という疑惑が浮かぶ。
しかし、ヤラセだと仮定して考えてみると・・・アドセンス収入目当てでチャンネル運営はちょっと理解し難い。(チャンネルが育つまで収益的にしょぼすぎるし、当たっても大きいか?)
企業案件でも受けてアドセンス収益以外の収益ルートがあるなら別だが、暮らし系はどうもそういう感じはない。
となると、ある程度育ててM&Aでチャンネルごと売り飛ばす魂胆か、この仕組みそのものをどこかでコンサルしているか。そのあたりはちょっとわからない。
真相は不明だが、アフィリエイターが絡んでそうな気がしてならない
実際、サイトアフィリエイターは収益が上がりリッチになると記事をバイトに書かせて、人海戦術でハイペース投稿するなんて人もいる。
そもそも最初から自分で書く気がなくて、サイト企画だけ考えてあと全部外注という人までいた始末だ。
このやり方がYoutubeではされていないと考える方が難しい。